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当ブログは今日の風王日記2ndへお引っ越し致しました。
内容は変わっていませんし、こちらも削除せず置いておきますので、変わらずご訪問くださると幸いです。

2007年09月01日

6週間のダンスレッスン

ようやくまとめましたが、また記憶違い等々あるかもしれません。
お知らせ下されば幸いです。


6週間のダンスレッスン
(2007年8月25日博品館劇場)
ベテランのお二人のおしゃれな、でも心に染み入る、素敵な物語でした。

↓ネタバレしておりますので、ご注意下さい。



1週目はスウィング



未亡人リリー・ハリソンは、6週間の出張ダンスレッスンを頼む。
現れたのは45歳のインストラクター、マイケル・ミネッティ。
しかしマイケルはリリーの常識を超えるほど明るく、いや騒々しく、(リリーには)つまらない冗談で話を盛り上げようとした。
どうにもうまくやってはいけないとリリーは、断ろうとするが、仕事をやめるわけにいかないマイケルは、いもしない妻が病気だと言ってそれを止める。
渋々レッスンを受けるリリー。
1週目はスウィング。



常識から外れることなく生きてきたリリーと、その「常識」からさんざん迫害され続けてきた(後に判明)マイケル。
こんな二人がうまく行くわけはなく(笑)、リリーは怒り、解雇しようとします。
マイケル役の今村ねずみさん。
今回初めてお会いしました(いや会ったわけでは…)。
マイケルは実はゲイなのですが、彼の言動からはそれとわかるものはありません。
しかし、何とも言えない中性的な雰囲気が漂わせていました。
話す雰囲気、手や足の微妙な動き。
私、ファンになりました(笑)。
この何でもないようなことが、印象的でした。ゲイ特有の動きもまだそう出てはいません。

2週目はタンゴ・3週目はワルツ



リリーは獣医だというマイケルの妻が働く動物病院を調べ、そんな女性は存在しないことを突き止める。
嘘に怒り心頭のリリーだが、マイケルもリリーの嘘を知っていた。
68歳と言ってるが実は72歳であること、夫は死亡していること…。
ケンカをしながら、次第にお互いを認め、受け入れていくようになる二人。
2週目はタンゴ。
3週目はワルツ。



タンゴのレッスンで現れたマイケルの姿は、なかなか笑わせてくれます。
どんな風に出てくるのか、毎回扉を開けて現れるのが楽しみになります。
またちょっとした動きもコミカルで、笑いが止まりません。この後泣かされるのですから、憎い人です(笑)。
そしてリリー役の草笛光子さん。
タンゴやワルツでは、素敵なドレス姿を披露。草笛さん、背中がお美しい…。
そしてタンゴで大きく後ろに体を反られるのですが、見とれるほどの美しさです。
二人がダンスをしていると、必ず階下に住むリリーの友人、アイダから電話が来て邪魔が入ります。
最初はうまく扱うリリーですが、レッスンが進むごとに、本音でつい怒ったりします。
穏やかなマダムだったはずのリリーは、正直に気持ちをぶつけるマイケルによって、その仮面が壊され、はっきりと物を言うようになります。
この辺りも見ていて面白いところです。
多分この回のどこかだと思うんですが(アバウト…)、リリーとマイケルの会話で、健康用の大きなボール(名前がわからない…あの座ったりなんかして運動するやつ)を投げ合うんですが、草笛さんが投げたボールがそれて、あやうく客席に。
今村さんがうまくキャッチしましたが、それをリリーさん、マイケルさんがちゃんと取らないからと…(笑)。
マイケルさん、後ろを向いたリリーさんの頭にボールを押し付けて…これアドリブかなあ。

4週目はフォックストロット・5週目はチャチャチャ


心を許し、自分のことを話し始める二人。
マイケルはゲイとして差別を受けてきたこと、恋人との別れ、母の介護のため移住してきたこと。
リリーは夫とのこと、老いの怖さ、事故で亡くなった娘のこと。
二人はダンスを通して、お互いを慰める。
体調が思わしくないリリー。ダンスレッスンを延期して欲しいと申し出るが、マイケルはやってくる。
そして延期した金曜日、ダンスパーティーに出ようと誘う。
帰って来た二人に、リリー達の邪魔をしていたアイダが亡くなったと知らせが入る。
ケンカ別れしたことを後悔するリリー。リリーを抱きしめるマイケル。
4週目はフォックストロット。
5週目はチャチャチャ。



リリーをダンスに誘うマイケル。何だかドキドキしました。
年の差を超え、ストレートもゲイも超え、お互いが必要な存在になって行きます。
この後不用意な言葉で、リリーはまたマイケルを傷つけてしまいますが…。
たとえそれが小さな常識からではなく、マイケルを思う親心からだったとしても。
アイダの葬式で、アイダの息子ロバートと会う二人。
リリーはロバートをマイケルの相手にどうかと言います。
ロバートがノンケだと言いながら、満更でもないマイケル(笑)。
この辺りは女の子(?)ですね。

6週目はコンテンポラリーダンス



6週目、最後の週だと寂しさを感じる二人。
体調が悪いとレッスンを拒むリリーから小切手を貰い、部屋を出るマイケルだがすぐ戻って来る。
もう別れることが出来ない。
娘の死に責任を感じ、今でも後悔しているリリー。
夫に怒りをぶつけしまったけれど、夫もまた後悔していたことに気付いたと話す。
6週目はコンテンポラリーダンス。
レッスンの最中倒れ込むリリー。
実は彼女はリンパ腫を患っていた。
病院へ迎えに行くと言うマイケル。
「デートだよ、リリー」

そして、レッスンが終わっても二人の関係は続く。
美しい夕陽の中、ダンスを踊る。



病院から戻って、ロバートをお茶に誘おうと言うリリー。
マイケルが電話をするんですが、その様子がもう恋してる感じです。ノンケのはずのロバートも、その気なのか?
ロバートが100万人目かも知れないと言うリリー(この前に何人ダメでも、100万人目が最高のパートナーかもとかいうセリフが…あったような…(汗))。
でもマイケルはリリーが100万人目だというセリフが…あったような…(おい)。
すんません、セリフがうろ覚えで。

美しいダンスと、テンポのいいセリフとにすっかりはまりこんでしまいました。
老いとか病とかがテーマになると、日本じゃ暗くなってしまいますね。
きっと日本人は本音をなかなか言わないから、仮面が厚いからなんですね。
それに、年功序列の日本では、親子ほど離れた相手には、無理をしてでも「大人の対応」をしようとします。
これが仮面を厚くしている原因でもあるかも知れません。

リリーも、良識のある、裕福なマダムでした。
しかし傷つくとわかっていながら、正直に思いをぶつけて来るマイケルに、少しづつ心を開き、リリーは自分が68歳ではない、72歳の未亡人で病を得た孤独な女であることを認めます。

この二人の関係は、男女の関係でもなく、親子でもなく、本当に必要な存在。
病院に迎えに行くと言ったマイケルが、「デートだよ」と言った時は泣きそうでした。
「僕があなたの面倒を見る」とかではなく、「デート」。
すごくいいセリフだと思います。

カーテンコールでは、お二人のダンスが披露されました。
ダンスシーンが足りないな〜なんて実はちらっと思ってたんで、嬉しかったです。
そして最後、ドアのところで、チラシとかにある二人のポーズが。
ああ何だか本当に、最初からもう1回見せて!と思いました。
アメリカの作品らしくウィットに飛んだ会話や明るい進行ですが、心の奥に染み入る、素敵な作品です。

草笛さん、今村さん、ありがとうございました。

感想追記



ふと思ったんですけどね。
この物語のその後。
もう蛇足です。
だからそんなのいらないって人は読まないで下さい(汗)。
本当に蛇足ですから。

その後マイケルはリリーと一緒に暮らして、きっとそのあまりの明るさに時々リリーに怒られ、あきられながらも、楽しく暮らすんじゃないかと思います。
介護するとか看病するとか、そんな湿っぽい感じじゃなくて、本当に「同居人」て感じで。
仮にもマイケルは「男」なので(笑)、女1人暮らしだったリリーも安心だし、ロバートともしょっちゅう会えるし(笑)。

あ、ロバートという名前、実はあやしいです(汗)。確かロバートだったと思うんですが、違ったらごめんなさい。そして出来れば本当の名前教えて下さい。

でもいつかリリーがベッドから起き上がれないようになったりしたら、マイケルはつきっきりになるんじゃないかと。
ロバートなんかほったらかしにして(まあ、ロバートがその気ありで、付き合ってたとしてですが)。
嫉妬するロバート(笑)。
でもマイケルがロバートを好きでも、優先順位はリリーが一番じゃないのかな〜と思ってしまいました。
たとえ男女の仲じゃなくても。

ケンカしながら、お互いの心の傷をさらけ出してその上で理解しあった二人だから、その絆は深いものなんだろうと思うんです。
毛色の違う人間同士が理解し合うには、無傷では出来ないし、根底には、やはり人間というものへの信頼がなければ出来ないのかも知れません。

ちょっと大げさに言えば、人種や宗教を乗り越えて理解するのにも、それ相当の覚悟やリスクを必要とするのかと思います。
でも人は理解し合えるという信念があれば出来るの…かな〜。
机上の空論かも知れないけど。

2人の物語にこんなに心を奪われるのは、どこかで自分も心の底から誰かと理解し合いたいと願ってるからかも知れません。

劇中では出ていませんでしたが、見たところ、マイケルって世話好きな感じです。
好きな男に振られる理由って、もしかしてそれがうっとうしがられたのかしら?
マイケルは心から誰かを愛したいと思っていた。
リリーは心から誰かに受け入れて貰いたい、愛されたい願っていた。
そんな2人が出会うべくして出会ったような気がします。



posted by 風王 at 00:25| 秋田 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 感想(TV番組、ドラマ、映画、舞台等) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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